岩手県平泉町にある世界遺産を、皆さんは知っているでしょうか。正式名称は「平泉ー仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群ー」です。正式名称では長いので、本記事では、「平泉」と統一させていただきますが、この平泉は、5つの資産で構成された世界遺産になります。
今回は、この平泉の見どころと魅力、そして世界遺産に登録された理由と評価についてまとめていきます。
★平泉の見どころ紹介!おすすめポイントはどこ?
まずは平泉のおすすめポイントを紹介していきます。平泉は、「中尊寺」「毛越寺」「観自在王院跡」「無量光院跡」「金鶏山」の5つの資産で構成されています。
各資産すべてに見どころが多数あるのですが、今回はこの5つのうちより人気でおすすめな「中尊寺」「毛越寺」の見どころについてまとめていきます。
・中尊寺の見どころ!その魅力は?
中尊寺は、まさに平安時代の美術の宝庫。非常に多くの国宝や重要文化財に指定された資産があります。中でもおすすめなポイントは中尊寺が創建された当初の姿を現在にそのまま伝え続けている「金色堂」です。
1124年に上棟された金色堂は、堂の内にも外にも金箔が使用されている阿弥陀堂。堂内の装飾は目を見張るほど美しく、平安時代後期の工芸技術が集結しています。その光景は、まるでこの金色堂そのものが美術作品なのではないかと錯覚させられてしまうほどです。
装飾品や絵などを心行くまで堪能し、平安時代の雰囲気を肌で感じることができるのはここ以外に類を見ないのではないでしょうか。
・毛越寺の見どころ!その魅力は?
創建当時は堂や塔が40以上あるたいそう立派なお寺だったと言われている毛越寺。しかし、相次く火災により焼失してしまい、当時の建造物は残っていません。現在残っている常行堂も、江戸中期に建てられたものだそう。それでも遺跡は良好な状態で遺っていることから、特別史跡に指定されています。
近年では、パワースポットとしても注目を集めており、健康長寿、病気平癒、運気の向上にご利益があると言われています。
そんな毛越寺のおすすめポイントは「大泉が池」。境内に入るとすぐに見えてくる非常に大きな池で、清浄な気を発していると言われています。周囲には美しい庭園が造られていて、四季折々各季節によって違う風景を楽しませてくれます。おだやかでやすらぐ時間を過ごすことができますので、「せっかく寺院に来たのならゆったりと落ち着いて過ごしたい」なんて方にぴったりです。
★平泉が世界遺産に登録された理由
平泉の見どころやおすすめポイントについて説明してきましたが、それでは平泉は、どのような理由で世界遺産に登録されたのでしょうか。
世界的に評価された部分と合わせて、カンタンにまとめていきましょう。
・平泉が世界遺産に登録された理由とその評価とは
平泉には、浄土思想の考えに基づいた多様な寺院、庭園、遺跡が非常に良好な状態で保存されています。その寺院や庭園は浄土思想の考え方でこの世に理想の世界を創り出そうとしたものです。海外からの影響を受けつつも、日本国内で独自の発展を遂げ、この平泉の理想世界の表現は他に類を見ないものであると評価されました。
また、これらの独自の表現がほかの都市での建築や庭園造りに多大な影響を与えたことも登録された理由の一つとして挙げられます。
★まとめ
いかがでしたか。平泉には、平安時代の美術や建築様式が色濃く残った寺院や庭園、そしてその遺跡が当時そのままの雰囲気とともに残っています。
足を踏み入れてみれば、まるで平安時代にタイムスリップしたかのような不思議な感覚をも味わうことができます。
また、海外からの影響を程よく受けつつも、国内で独自に発展してきたため、独自の文化に触れることもでき、他ではできない雰囲気を堪能することができますよ。
ぜひ、平泉を訪れてこの不思議で神聖な雰囲気と平安時代の美術作品や建築の美しさを肌で感じてみてはいかがでしょうか。
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